「被爆樹」のお話を聴く機会を得ました。
爆心地から概ね2キロ以内で被爆し、再び芽吹いた木々を、
広島市は「被爆樹木」として登録しているそうで、現在170本ほどあるそうです。
その樹木たちを紹介する「被爆樹巡礼~原爆か蘇ったヒロシマの木と証言者の記憶」
を書かれたエッセイストの杉原梨江子さんの講演でした。
私は不勉強ゆえ被爆樹という言葉さえ知らなかったのですが、
つい最近の東京新聞の投稿俳句にもでてきたところを見ると、
実はご存知方も多くいらっしゃるのかも知れません。
広島・長崎から、日本人なら誰しも連想するあの熱い夏の災禍について、
果たしてその被害の実相はどれ程知られているのでしょうか。
原発事故後に原爆被害についてあらためて目を向けて、
思いがけずも知らずにいたことの多さに気付きました。
何かのきっかけがないとなかなか関心が向かないことでも、
切り口に襟元一枚の新しさがあれば、あらためて見詰め直すこともあります。
それぞれの樹木一本一本に、その地と関わり合う人と人の結びつきが織り成す物語が宿ること、
それが時を経ても人々に語り伝えられいくことが、
あの夏を忘れずにいること、そして新たに知ることに繋がるでしょう。
そしてその繋がりが、人々の理想社会へと導くことを願います。
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